会場:関西学院大学大阪梅田キャンパス
講師:池埜 聡(関西学院大学 人間福祉学部教授
まだまだ春の訪れが遠いなか、会場には小さなお子様連れの方などもおられ、満席となりました。
今回は、子育てをテーマに池埜先生による「子育てに活かす“マインドフルネス”ストレスを和らげ、子どもと心通わすために」と題し、お話いただきました。
“マインドフルネス”とは、「今、この瞬間の体験に意図的に意識を向け、評価をせずに、とらわれのない状態で、ただ観る事」を表します。子どもに対しても、心と体すべてを使って寄り添っていく事が大切であり、子どもにとって「自分にきちんと心を寄せてくれる人の存在」は、将来の信頼に満ちた人間関係を築く基礎となります。
また、子育てだけでなく、ストレス軽減やcreativityの向上を目的として企業などでも実践されています。
“マインドフルネス”にはふたつの要素があります。
Doing mode >自動的に反応しているモード
・駆り立てられるモード
・望ましい状態と望ましくない状態のギャップを埋めようとする習慣的なもの
・不満足
・ゴールの視点から評価
・ゴールに関係するもののみに注意
ひとつの事に集中すると、何かと見落としてしまい、子どものサインを見落としてしまいます。
Being mode >意図的に反応しているモード
・ゴールを設定しない
・今、ここ、この瞬間
・感情や思考=気づきの対象
・体験の広がり、新鮮さ、自由さ
子どもが一番敏感なのは生後8か月と言われています。子どもと常に感情を合わせ、Beingの立場で向き合うことが大切です。
人間には、あらゆる物事を頭で考えることができる生き物であり、ひとつの事だけを考える事の出来ない、気持ちをコントロール出来るのは少ないと言われています。
見えるもの、聞こえてくるものをきっかけに、煩雑で混沌とした日常から“マインドフルネス”の状態に戻るような習慣を身につけ、1日のうち5分間、子どもと一緒にBeingになる時間を持つことが大切だとお話いただきました。
次回の梅田講演会は詳細が決定次第、同窓会HPでご案内する予定です。